東大受験生刺傷事件(希望が絶望に変わるとき)

(記事作成:2022年02月05日)

概要

No項目内容
1発生日時
2場所2022年01月15日08:30頃
3概要文京区弥生1の弥生キャンパス・農正門付近の路上
4容疑者東大理3を志望していた高2の少年が成績不振に悩み、大学受験に挫折して絶望、拡大自殺を図り、東大での共通テスト試験当日に上京、弥生キャンパス農正門付近の路上で受験生の2名(17歳女子学生、18歳男子学生)と72歳の男性をナイフで刺した事件。他に近くの地下鉄駅構内で放火もしていた。
5被害者名古屋市在住の高校2年生の少年、東大理科3類を志望していた。
受験生、千葉県市川市の高校3年の女子(17)軽傷
受験生、千葉県の高校3年の男子(18)入院したが1/19までに退院
都内在住の男性(72)重傷だが命に別状はない

時系列

2021年16歳、1年生、4月で2年生
01月頃成績が上がらない事を悩みはじめる?
この頃から誰かに危害を加えたいと言う気持ちを持つようになる。
09月担任に成績の悩みを相談する。(三者面談)
この時、「心が折れた」とのこと。
2022年17歳、2年生、4月で3年生
1/1407:30過少年が家を出るが登校はせず
15:00過高校が無断欠席の連絡を保護者にする
21:30頃少年の家族から警察に行方不明者届けを提出
23:00頃少年が名古屋から高速バスに乗る
1/1506:00頃少年が高速バスでJR東京駅に到着
その後現場を下見?
直前南北線の車内でリュックに火をつけようとするが失敗
08:20過東京メトロ東大前駅の改札付近で火炎瓶(爆竹?)で放火
08:25頃東京メトロ東大前駅の構内で火災が発生
08:30頃刺傷事件発生(最初に目についた男性を刺し、その後男女2名を刺した)
その後殺人未遂で現行犯逮捕
08:45頃南北線八王子駅から「車内に液体がこぼれている」との通報
1/16この日の報道で、逮捕後に黙秘しているとのこと。
1/17殺人未遂で送検
01月末クラス分けの実力考査の予定

報道情報(2022年01月15日まで)

・1月15日午前8時半ごろ、東京都文京区の東京大近くの路上で、高校生の男女2人と70代の男性の計3人が刃物のようなもので切りつけられる事件が起きている。
警視庁によると、3人は背中などを刺されて病院に搬送されたとのこと。高校生2人は意識があるが、70代男性はけがが重く、緊急手術をしているとのこと。
警視庁は現場付近にいた高校生の少年(17)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕したとのこと。
容疑を認めているとのこと。
・同大は15日から始まった大学入学共通テストの試験会場となっており、被害者の高校生2人は受験生とみられるとのこと。
・捜査関係者によると、現場は農学部のある弥生キャンパス。70代男性が近くの交番に「刺された」と駆け込んで、発覚したとのこと。
・殺人未遂容疑の現行犯で逮捕された少年(17)は名古屋市の高校生で、容疑を認めているほか、「駅に火を付けた」とも供述。
・東京メトロによると、午前8時半ごろ、南北線東大前駅の改札付近で、爆竹のようなものがまかれて火が出たという。すぐに消し止められて大事には至らなかったとのこと。
少年は、刺傷事件の現場の最寄り駅である南北線東大前駅で、改札の中と、改札を出てすぐの場所の他に、コンコースでも、着火剤や爆竹のようなものをまいたとみられているとのこと。一部は火が出てたが、駅員らによって、すぐに消し止められたとのこと。
・刺されたのは、都内在住の72歳の男性、千葉県の男子高校生(18)、千葉県の女子高生(17)で、いずれも刃物のようなもので背中を刺されたとのこと。
捜査関係者によると、前を歩いていた高校生2人に突然、後ろから切りつけたとのこと。
・殺人未遂容疑の現行犯で逮捕された高校生の少年(17)が「自宅から刃物を持ってきた」と供述しているとのこと。
少年は詰め襟の制服のような格好だったとのこと。
・高校生の少年(17)が、「勉強がうまくいかず事件を起こして死のうと思った。東京大前で3人を刺した」と供述しているとのこと。
・少年(17)が、被害に遭った高校生の男女2人や72歳の男性のいずれとも面識がなかったとのこと。72歳男性、17歳女子学生、18歳男子学生の順で背中から刺した。
カバンのようなものから刃物を取り出し、小走りで3人に駆け寄って、次々と刺したとのこと。この時、大声は上げていない。
別の報道では学生服の右胸ポケットに入れていた刃物を取り出して刺したとのこと。
・少年が、地下鉄の車内で、ペットボトルに入った何らかの液体をまき、その場にリュックサックを置いて、電車を降りたとみられるとのこと。液体の成分などについては分かっていないとのこと。
・少年は3人を刺し、警備員から声をかけられると、持っていた包丁(刃渡り約12センチ)を投げ捨てたとのこと。その後、現場に座り込み、駆けつけた警察官に逮捕された。少年はナイフ(同約6センチ)と折りたたみ式ののこぎり(同約21センチ)も持っていたとのこと。包丁などについては「自宅から持ってきた」と説明しているとのこと。
・少年は容疑を認め、「医者になるために東大を目指して勉強を続けていたが、1年くらい前から成績が上がらず、自信をなくしていた」「医者になれないなら死のうと思った」などと供述しているとのこと。
・捜査関係者によると、少年の家族から14日午後9時半ごろ、「早朝に家を出た後、帰ってこない」と愛知県警に相談があったとのこと。少年は警視庁の調べに「名古屋から14日夜に高速バスに乗り、早朝に東京に着いた」と説明しているとのこと。
・少年は、取り押さえられた際、可燃性の液体が入ったペットボトルと瓶、あわせて11本を所持していたとのこと。さらに、可燃性の液体が入った栄養ドリンク3本と着火剤と結びつけたものを3セット持っていたとのこと。これらの液体はエタノールとみられていて、火炎瓶として使われる可能性があったとのこと。着火剤は20本以上見つかっているとのこと。
・末松信介文部科学相は15日午後、臨時記者会見を開き、被害者のうち2人は共通テストの受験生だった。末松氏は2人について「受験機会の確保に最大限の対応をする」と述べ、今後の状況と本人たちの意思を確認したうえで今後の救済策を検討すると表明したとのこと。
・男子生徒の所持品に、東海高等学校の生徒手帳があったとのこと。
東海高等学校の入試偏差値は75とのこと。
2021年の進学実績によると、卒業生428名中30名が東大に進学。京都大学へも31名が進学しているとのこと。
・捜査関係者によると、少年が火を付けたのは、少なくとも4カ所確認されている。防犯カメラに、少年が着火剤を手に持ち、火を付けようとする様子が映っていたとのこと。少年は「火をつけようとしたが、うまくいかなかった」と話しているとのこと。
・少年の家族が愛知県警に14日、「学校に行っていると思ったが行っておらず、未だ連絡がなく帰宅しない。成績不振に悩んでいた」などと説明していたとのこと。

報道情報(2022年01月16日まで)

・少年は逮捕直後、「(刃物は)自分で準備した」「14日夜にバスで名古屋から上京した時も持っていた」といった説明をしたが、その後、黙秘に転じたとのこと。
・捜査関係者によると、少年が名古屋市の自宅を出たのは14日午前7時半過ぎ。普段通り、詰め襟の制服姿で、保護者が見送ったとのこと。
・不審火は駅の少なくとも8カ所で火が上がっていたとのこと。
・少年(17)が通う名古屋市内の私立高が16日、「学校としておわびする」とのコメントを出したとのこと。新型コロナウイルス感染拡大の影響で授業や一部の行事がオンライン形式に変更され、「孤立感にさいなまれて自分しか見えていない状況の中で引き起こされた」と推測したとのこと。
コメントで、今回の事件を「身勝手な言動」と表現。授業などで繰り返し発信してきた「勉学だけが高校生活の全てではないというメッセージ」が届いていなかったと説明。「私たち教職員にとっても反省すべき点だ」と陳謝したとのこと。
・少年の通う高校の学校側によると、生徒は昨年9月、成績の悩みを担任に相談していた。大学受験の最難関とされる東大理科3類を目指していたが、成績が思うように上がらず、校内では中下位にとどまっていたとのこと。少年は「このままだとかなり厳しい」と話し、担任は「頑張れ」などと声を掛けたとのこと。
・「俺は東大を受験するんです!」。大声で叫びながら、少年は自分の腹に包丁を向けたとのこと。警備員が「落ち着いて」となだめると、少年は包丁を投げ捨ててバッグを地面に置き、その場に座り込んだとのこと。
・逮捕時、少年は凶器とみられる包丁(刃渡り約12センチ)のほか折りたたみ式ののこぎり(同約20センチ)、ナイフ(同約6センチ)を所持していた。「3本とも買って自宅から持ってきた」と説明しているとのこと。
・少年の通っていた高校の教頭によると、14日午後3時過ぎ、学校が欠席の連絡を保護者にしていたとのこと。
・少年は当日、JR東京駅日本橋口に到着後、東京メトロ大手町駅から丸ノ内線に乗車後、後楽園駅で南北線に乗り換え、東大前駅で下車したとのこと。
少年はそこから事件が起きた東大農学部がある弥生キャンパス付近を訪れた後、再び南北線に乗車。電車内では可燃性の液体をまいて火をつけようとしたが失敗したとされるとのこと。
少年は再び南北線で東大前駅に戻り、同駅から約70メートル離れた文京区弥生1の弥生キャンパス・農正門付近の路上で事件を起こした。

報道情報(2022年01月17日まで)

・17日朝、逮捕された17歳の少年が送検されたとのこと。
・南北線東大前駅で現金2万円などが入った少年の財布も見つかったとのこと。
・高校によりますと、去年9月の三者面談の際、「成績が下がり、進路に悩んでいる」と打ち明けていたとのこと。
・捜査関係者によると、16日に自宅を家宅捜索した際には似たような物はなかったとのこと。自身のパソコンは持っていないとのこと。
・捜査関係者によると、少年(17)が逮捕直後、「スマートフォンを捨てた」と話したとのこと。警視庁は、端末のデータや検索履歴から事件の手がかりが見つかる可能性があるとみて端末を探しているとのこと。
・捜査関係者によると、面談の際のやりとりで志望する東大への進学が難しいという話になり「心が折れた」などと供述しているとのこと。
・少年は「事件前に私服から学生服に着替え、私服は捨てた」とも説明しているとのこと。
・少年は「以前から事件を計画していた」と供述しているとのこと。

報道情報(2022年01月19日まで)

・少年(17)が「1年ほど前から誰かに危害を加えたいという気持ちがあった」とする趣旨の供述をしているとのこと。
高校の教頭によると3年生に上がるときに成績別のクラス編成があるのですが、そのクラス分けにとって大事な実力考査を1月末に控えていたとのこと。
・少年は事件について黙秘していますが、「スマホの電源は切っていた」と話していたとのこと。警視庁は、少年が家族などからの連絡をたとうとしたとみて調べているとのこと。
・母親のママ友によると
少年は中学3年の頃から“絶対に東大に行きたい”“理IIIに合格したい”と口にするようになったとのこと。
高校の同級生によると
「少年は1年生の時の最初の実力テストで54位、2回目は15位くらいだった。」とのこと。
「うちの学校でトップ5に入っていても、理三に行けるのは一人か二人です」とのこと。
そこで少年は、東大理三への推薦合格を目指し始めたとのこと。
2年になると「順位が二ケタからも離れ、130位くらいに落ちてしまった。」とのこと。

報道情報(2022年01月23日まで)

・少年は入学直後、新型コロナウイルス禍で高校が休校となり、約2カ月間登校できなかったとのこと。新入生合宿など多くの行事も中止や縮小となり、孤立感を深めた可能性があり、学校は「勉学がすべてではないというメッセージが届いていなかった」とコメントしたとのこと。

報道情報(2022年02月03日まで)

・逮捕直後の調べに、学校の面談の際に「「東大は無理」という話になって心が折れた」と供述。「人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った」とも話していた。
・男性会社員(72)を包丁で刺して殺害しようとした疑いが強まったとして、警視庁は殺人未遂容疑で名古屋市の私立高2年の少年(17)を近く再逮捕する方針とのこと。
・捜査関係者によると、少年のスマートフォンには過去の無差別事件を検索した履歴があったとのこと。少年はスマホを「事件前に捨てた」とほのめかしていたが、警視庁が発見して解析したとのこと。以前から無差別事件を計画していたとみて調べるとのこと。

ASKAの感想と考察

こんな事件ですね。
黙秘後に話し始めているとのことなので、詳しくは本人の口から話して欲しいですね。
これまでの報道を見ると、東大理Ⅲを目指していたのだけど、思うように成績があがらず、昨年9月の面談で無理だと言う話になった事で心が折れた事が原因のように見えます。
そして、「人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った」と言うのが動機のようです。

これだけだと、まだ2年生で受験まで1年の時間があるのになぜ?と言う疑問が出てきます。
ここには高校の進学実績の話が絡んでくるわけですね。
少年の通う高校でも東大理Ⅲに合格できるのは学校でトップ5に入っていても1人か2人と言う事のようです。

で、この学校ではクラス分けが上位クラスと下位クラスに分けられるので、成績が100番台に落ちた少年は上位クラスに残る事ができない見込みとなり、トップ5でも理Ⅲに合格できるのは1人か2人しかいないので、上位クラスに入れない少年は、理Ⅲに合格できなくなると言う自分なりの結論になったんでしょうね。

私なりの印象ですが、この少年は1つの間違い1つの誤解をしているのが事件の原因なのかな?と今の段階では考えています。
一つの間違い
目的と手段を間違えていること
医者になる事が「目的」で、理Ⅲに進学するのは「手段」でしかない。医者になる事が「ゴール」で理Ⅲに合格するのは「通過点」でしかない。
少年が理Ⅲに進学できなくても、最終的な医者になると言う「ゴール」に到達できないと決まったわけじゃないわけで、本来なら自暴自棄になるような状況では無いはずなんですよね。

なので、私は少年が本来は「手段(通過点)」だったはずの理Ⅲの進学が「目的(ゴール)」になってしまっていたのではないか?と考えています。
三者面談や進路指導がこのあたりを踏まえて指導していれば、少年も絶望する事は無かったのではないか?と思います。

一つの誤解とは
人生は勝ち負けではない」ということ。
これは私の憶測ですが、少年は「人生を勝ち負け」という尺度でしか考えていなかったのではないのかな?
理Ⅲに進学する事が「勝ち」でそれ以外は「負け」と感じていて、負ける事を受け入れられなかったんじゃないかな?
中学時代は勉強して勝ち続けていたのに、高校では勝てなくなってしまった。
成績が落ちて、公言していた理Ⅲへの進学も絶望的となった結果、それまでの価値観に従い、自分は「敗者」で生きる価値の無い人間に思えてしまったんじゃないかな?

「人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った」と言うのは、自分に罰を与えようとしたんじゃないかな?
敗者の自分に、自分なりの罰を与えて自殺しようとしたのだと私は考えています。

だから、悪いのは「成績のあがらない自分自身」で学校や両親に罪や責任は無いと言う事なんでしょうね。

まーどこの馬の骨ともわからない、私の言葉に説得力は無いかもしれませんが、「人生は勝ち負けじゃない」と私は考えています。
人が生きる目的は「幸せになる為」です。
そして、「人生の幸せ」は人それぞれで、形も違います。しかも、「幸せ」は一つじゃありません。

私は人が生きるのは自分なりの幸せを見つける為だと思っています。

この事件では不幸中の幸いで1人も死者が出ていません。
この少年は反省して更生して欲しいですね。
更生できればきっと私よりも優秀で社会の為になる事をしてくれると思います。

続報を待ちましょう。

参考リンク

コメント

  1. ASKA より:

    ***旧ASKAの事件簿にいただいたコメントです***

    時々拝見しています。事件とその動機・心の闇に興味があります。今回の解説?も大変心に沁みました。男子高校生のストレートな性格が、今後良い方向に向かえばと願います。弁護士がついたら急に黙秘に転じた、と報道があったような、そこが心配ですけど。

    投稿: ゆうもん | 2022/03/24 06:54

    ゆうもんさん、こんばんは

    そうですね、私も人はなぜ事件を起こすのか?に興味があってこの事件簿を続けています。
    性別、年齢、事件の背景によっても、動機は色々で、何年続けてもよくわかりませんね。

    特に思春期の事件は一番複雑かもしれませんね。
    時間が経って冷静になれば、容疑者自身が事件と向き合えるようになれると期待したいですね。

    投稿: ASKA | 2022/03/27 18:18

    ***ここまで***

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