(記事作成:2025年08月15日)
報道情報(2025年08月15日まで)
| 1)警視庁は22年2月5日、3人のうち通行人男性に対する殺人未遂と銃刀法違反(刃物携帯)容疑で少年を再逮捕した。 |
| 2)捜査関係者によると、少年は事件前日に学校を無断欠席して名古屋市内の観光地を巡り、市内のコンビニ店のトイレのごみ箱にスマートフォンを捨てていた。夜行バスで15日朝に上京し、東京駅から徒歩と地下鉄で東京メトロ南北線東大前駅を訪れたとのこと。 現場付近を下見した後、また南北線に乗って隣の本駒込駅へ。トイレで私服から学生服に着替えた後、今度は南北線で後楽園駅に移動した。近くの公園で、小瓶をゴムで束ねた手製の火炎瓶のようなものを準備したとみられるとのこと。 その後、南北線で再び東大前駅を訪れ、着火剤を使って駅構内の8~9か所でぼやを起こした後、地上に出て男性を襲撃。さらに受験生の男女2人を刺し、この2人に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたとのこと。 2人への殺人未遂容疑は処分保留とされ、今後、再逮捕容疑と合わせて家裁に送致される見通しとのこと。 |
| 3)背中を刺された男性(72)は事件直後に近くの交番へ駆け込み、「刺された」と訴え出ていた。その後、容体が急変し緊急手術を受け、現在は回復しているとのこと。(22年2月5日報道) |
| 補足(その後の報道では) 被害者の一人で当時70代だった男性が、事件後に亡くなったとのこと。男性は傷が深く、約3カ月の入院を余儀なくされていた。 事件の傷と死因との法的な因果関係はないというが、被告は法廷で「私の愚行によって心身に傷を負わせてしまった結果、亡くなってしまったと思っている」「『自分は本当に何をしてしまったのか』という自責の念に襲われた」と謝罪と後悔を口にしたとのこと。 |
| 4)父親は大学職員で、地方の有力な一家の出身。母親は専業主婦。弟と2人の姉妹がいて、家族、きょうだいの仲はいいとのこと。 |
| 5)事件直前には、東京メトロ南北線・東大前駅の構内などでボヤ騒ぎや液体がまかれる不審な事案が相次いでいましたが、警視庁はその後の捜査で男子生徒の犯行だと断定し、男子生徒を威力業務妨害の疑いで追送検したとのこと。 |
初公判(2023年10月12日)
検察は冒頭陳述で、「東大の理科三類を目指していたが、成績が落ちてきて自暴自棄になった。多くの受験生を無差別に殺害することで、罪悪感を背負い自殺しようと考えた」と指摘したとのこと。
少年は「被害者の心と体に傷を負わせてしまい大変申し訳ございません」と謝罪し、起訴内容を認めた。
第X回後半(2023年10月17日)
被告人質問
被告は動機について「罪悪感があれば自責の念にとらわれて死に切れると思い、事件を起こした」と語ったとのこと。
被告によると、事件の2カ月前の令和3年11月中旬以降、進学を目指していた東大理科三類への進学が難しくなったことや、女性に交際を断られるなどしたことから、自殺を考えるようになったとのこと。
当初、包丁での割腹自殺や自作の銃による自殺を試みたが実行できず、理由について「自分の存在にあきらめがついていないからだ」との考えに至ったとのこと。そこで「殺人や放火など人に迷惑をかけることが罪悪感につながる」と犯行を計画。動機について、社会への恨みを晴らすのが目的ではなく「恨みの対象は、むしろ自分だった」と話したとのこと。
東大理三にこだわったのは、高校受験で第1志望校に落ちたことの「汚名返上」だったと説明。検察官から「進学を諦めようとはしなかったのか」と問われると「諦めたら、『負け犬』とクラスメートなどにばかにされると考え、譲れなかった」と答えたとのこと。事件当日は「理三や勉強の象徴の場所で死ねれば」と考え、東大安田講堂前で自殺しようとしたとのこと。
別の報道では
「社会で必要とされない悪人になればいい。自責の念にとらわれて死に切れると思い、事件を起こしました」とのこと。
補足(女性に交際を断られた件について)
同じ塾に通っていて彼に好意をもっていた少女に、電話でいきなり「結婚を前提にお付き合いしてください」「僕の賢い遺伝子と、あなたの美貌の遺伝子が合わさった子をつくりたい」と告白したとのこと。
別の報道では
好意を寄せられながらもそれまでは見向きもしなかった同学年の少女に突如「結婚を前提にお付き合いしてください」と電話したとなっているので少女が少年に好意があったのかは不明
別の報道では
中学3年の時には学年で一桁の順位をキープしていた。
ただこの時期、同級生に交際を申し込むも断られる失恋を経験。
別の報道では
(高校入学後?)同じ頃、好意を持っていた成績1位の女性に告白し、フラれたことも追い打ちをかけた。
更に別の報道では
高2の秋頃?同級生の女性を呼び出し、悩みを打ち明けたが、「志望校のレベルを下げればいいんじゃない。」と一蹴された。
その際、女性への好意を伝えたが、テスト勉強をした方がいいと断られ、その場で1時間近く泣いた。
証人尋問?
午前の法廷に出廷した男の友人が「大学受験が全てではない」、「高い志を持って更生してほしい」と証言すると、男は涙を流して聴いていたとのこと。
証人尋問で被告の父も、被告から届いた手紙に被害男性の死について書かれていたと明かし「かなりショックを受けたことが分かった。自分のしたことの重大さに気づくきっかけになったと思う」と、声を震わせながら語ったとのこと。
精神鑑定を行った弁護側の鑑定人は、「少年が勉強を一生懸命頑張ったのは否定されることではない。1つ頑張った取り組みは持っている。世の中には多様な価値観があり、勉強という物差し以外で他人も自分も評価できると学ぶことが、彼の今後の成長に大事」と証言した。
これを聞いていた少年は、シクシクと泣き出したとのこと。
論告求刑公判(2023年10月27日)
| 1)検察側は「東大理三への進学を希望していたが、成績が落ちたことや女性に交際を断られたことから自暴自棄になった」「罪悪感を背負った上で自殺をしようと考えた」として懲役7年以上、12年以下の不定期刑を求刑しました。 |
| 2)弁護側は保護処分を求め結審しました。 |
| 3)少年は最終陳述で、被害者らに改めて謝罪。犯行当時の心情を「勉強がうまくいかなくなって自分の存在価値を見いだせなくなった」と説明し、「周りの評価を気にしたり、目立つ人に嫉妬したりするダメな性格も変えていかなければならない。事件を一生反省する」と述べたとのこと。 |
| 別の報道では 目立つ人や能力ある人への嫉妬、虚栄心や功利、頑固さであったり、人としてダメなクズという性格も変えていかなければならないと思っています。私がこれから生きる上で持つべきものは、動機となった勉強への考え方を変え、一生反省し、二度としないように努めること。学歴や勉強というもので、自分を押し殺したり自分の価値を定めたりせず素直に生きることだと思っていますとのこと。 |
判決公判(2023年11月17日)
東京地裁は17日の判決で、「自殺するために他人を巻き込んでいて、人命軽視の姿勢が甚だしい」と指摘し、懲役6年以上10年以下の不定期刑を言い渡しました。
判決は「非常に悪質で相応の計画性を持った犯行だ。自殺という目的で無関係の他人を巻き込み、人命軽視の姿勢が甚だしい」などと非難。社会的に保護処分が許容されるとはいえない、と判断したとのこと。
また、背景には学歴や偏差値で優劣を評価する偏った価値観や、柔軟性に乏しい思考など、資質上の問題があると指摘。「少年の年齢も踏まえると、保護処分での処遇期間では十分な改善や矯正が難しい」と判断したとのこと。
裁判長は最後、裁判員全員から伝えたいことがあると述べ、元高校生に対し、「人の命の大切さを忘れないでください。他人の命もあなたの命も大切にして、人生の希望を見つけて社会復帰してほしいと思います」と語ったとのこと。
「あなたの問題点について正面から改善する努力をして下さい」と諭されると男は小さい声で「はい」と答えたとのこと。
事件の経緯のまとめ
事件の経緯をかいつまむと
少年は中2の時に医師を目指して勉強を始める。成績は学年で1桁台で県外の進学高の受験を勧められる。
しかし、県外高は全て不合格となり県内の進学高に進学、この時、一緒に県外高を受験した仲間は全て合格しており、本人だけが県内の進学高に進学した。
この時、名誉挽回を近い東大理3の合格を決意する。
さらにそれを、高校のクラス全員に宣言した。
高校2年の時には睡眠時間2時間で起きている時間の全てを勉強に注ぎ込んだ。
ところが、周囲も受験勉強に集中するようになると、学年順位は落ちていった。
高校2年の冬には自殺や家出を考えるようになった。
そして、1月15日、事件を起こした。
動機は「人を殺せば罪悪感で自殺できると思った」
ASKAの感想と考察
こんなところですね。
前回の記事に書かれた経緯とも一致しているようです。
その後の情報が無いので、一審判決を受け入れたんでしょうね。
前回の記事でも感じてましたが、少年は思い込みが強いタイプなんですね。
しかも、自らを追い込むような生き方をしている。クラス全員の前で進路を宣言するとか、よほど自分に自信があったのか?多分、逆で自分を追い込まないと合格できないと思っていたんでしょうね。
私にもそんな青春の記憶があります。
さて、この事件を防ぐにはと言う点で行くと、高校進学後の勉強方法に問題があると思います。
睡眠時間2時間と言うのは効率が悪いでしょ?
勉強する事自体には耐性があるので、効率の良い勉強方法であれば、成績上位は維持できたのではないのかな?
この睡眠時間2時間と言う勉強方法を周囲はどう見ていたのだろうか?
多分、彼よりも成績上位の人間に睡眠時間2時間と言う人間はいなかったんじゃないかな?
どうも、クラス全員に使っている参考書を聞いて回るぐらい周囲に目を向けていたようなので、睡眠時間についても、聞いているんじゃないかと思うんですよね。
そこで「それぐらい睡眠時間を取っても大丈夫なんだ」と考えるのか?それとも「彼よりも睡眠時間を減らしてその分勉強している自分の方がすごいはず」と考えるのか?
と言う事なんでしょうが、結局、彼は後者のタイプなんでしょうね。
まさにボタンの掛け違いと言うか、何か一つの事をきっかけに全てが悪い方向へ連鎖しているように見えます。
その一方で少年は生徒会役員に立候補。落選したが、生徒会メンバーとして残り、校内新聞の編集作業などに熱心に取り組んでいたとのこと。
勉強だけに集中しているようで、そうでも無いのがちょっと分からないですね。もしかして恋愛の部分とも関係しているのかな?
しかし、その失恋の結果も自分を追い込む方向へ向かわせてしまうのが本人の特性なんでしょうね。
もしかすると、性格的な偏りなどもあるのかもしれません。
事件から3年半が立ちましたが、将来の進路は決まったのかな?
そういえば、事件で刺された受験生の2名はどうなったのでしょうね?
追試など大学側の救済処置などあったのだろうか?
と調べてみらたら
共通テストでは、体調不良などで受験できなかった生徒を対象に1月29日、30日に追試験が予定されており、事件の被害者についても対象となるが、それまでに容態が回復しなかった場合について、2次試験など個別試験だけで合否判定する措置が適用できないか検討されている。また、事件の影響による精神的動揺でこの会場でのテストを受けられなかった4人の追試験を認める措置を同月26日に発表したとのこと。
刺された2名は追試を無事に受けられたのかな?

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