事件概要
| No | 項目 | 内容 |
| 1 | 発生日付 | 2020年07月06日12:30頃:被害者(YSさん)死亡事案発生 2020年05月30日15:30頃:被害者(SKさん)死亡事案発生 殺人容疑で逮捕(YSさん):2021年12月08日 殺人容疑で再逮捕(SKさん):2021年12月29日 |
| 2 | 場所 | 茨城県古河市仁連の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」 |
| 3 | 概要 | 逮捕容疑は2020年7月6日午後0時半ごろ、同施設で、入所療養中の同所、無職、男性YSさん=当時(76)=の足の血管に、シリンジ(注射筒)を使って致死量の空気を注入し、空気塞栓症を発症させ、同1時25分ごろ、搬送先の栃木県内の病院で同症による急性循環気不全で死亡させた疑いがある。 |
| 4 | 被害者 | 入所療養中の無職、男性YSさん(事件当時:76) 入所療養中の無職、男性S Kさん(事件当時:84) |
| 5 | 容疑者 | 同施設の元職員で同市大和田、無職、女性(逮捕当時:35) |
| 6 | 施設の概要 | 2008年に開所。2階建てで、要介護1~5に認定された主に80~90代の高齢者が、長期・短期入所やデイケアで利用している 捜査本部や施設関係者によると、入所者用のベッド(定員100床)は約9割が埋まり、デイケアも1日当たり100人以上が利用。事件当時もほぼ満床状態だった。 入所者は主に4人部屋を利用し、YSさんは1階に入居していた。 |
| 7 | 被害者の状態 | 捜査関係者によると、YSさんに目立った外傷はなく、ベッドのシーツが乱れるといった状況も見当たらなかった。容疑者とのトラブルは無かった。 YSさんは事件当時、4人部屋のベッドで点滴を受けていた。寝たきりなどではなく、命に危険がある状態ではなかった。 |
| SKさんは昨年3月下旬、同施設に入所。介助が一部必要だったものの、会話は可能で、容体が急変する健康状態ではなかった。死亡前はベッドに横たわり、右腕に点滴を受けていたとのこと。容疑者とのトラブルは無かった。 |
時系列
| 2006 | 看護学校を卒業(5年制、正看護師資格を取得) 看護師資格を取得し、その後、埼玉県と栃木県で3年2か月ほど看護師として勤務した経験があった。 | ||
| 2020 | 4月下旬 | 容疑者が同施設に勤務、看護師として働く | |
| 5/30 | 15:30頃 | 入所していた無職、男性SKさん=当時(84)=の腕につながれた点滴チューブにシリンジを使って空気を注入し、空気塞栓症を発症させた疑い。SKさんは当時、寝たきりではなく会話もできていたが、容疑者が1人でSKさんの部屋に入る様子を同僚職員が目撃していて、直後に容体が急変していた。 | |
| 17:15頃 | SKさんは搬送された県内の病院で急性循環不全で死亡 | ||
| 6月中旬 | 容疑者が施設運営上の理由で介護士に職種が変更になる。 | ||
| 7/6 | 12:30頃 | YSさんは事件当時、4人部屋のベッドで点滴を受けていた。寝たきりなどではなく、命に危険がある状態ではなかった。容体の急変に別の職員が気づいたが、救急隊が駆けつけた時には心肺停止の状態だった。この時、容疑者が付近で不審な動きをしていたのを同僚が目撃。同僚から問いただしたところ、、容疑者は退職を申し出て、勤務時間が終わる前にそのまま退職した。 | |
| 13:25頃 | 搬送先の病院でYSさん死亡 | ||
| 7/7 | 翌日から容疑者は出勤せず。 | ||
| 9月 | 容疑者が婚約 | ||
| 11/22 | 容疑者が婚姻届を提出。義父母と同居 | ||
| 2021 | 7月 | 義父母との不仲により、容疑者夫婦が茨城県古河市に引っ越す。 | |
| 11/21 | 容疑者が牛肉など11点を万引きしたとして、窃盗容疑で現行犯逮捕、その後処分保留で釈放 | ||
| 12/8 | 容疑者を殺人容疑で逮捕 | ||
| 12/10 | 検察に送検、家宅捜索で医療、介護関係の参考書、メモ類など70点 | ||
| 12/29 | 別の男性の殺人容疑で再逮捕 | ||
| 12/30 | 殺人容疑で送検 | ||
| 2022 | 1/12 | 容疑者について鑑定留置を開始した。期間は4月22日まで | |
| 4/28 | 殺人の罪で、元職員の同市大和田、無職、女性容疑者(36)を水戸地裁に起訴した。完全責任能力があると判断した。 |
報道情報(2022年)
| シリンジ | 注射筒 |
| ・茨城県古河市仁連の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」で入所男性の体内に空気を注入して殺害したとして、県警は2021年12月8日、殺人の疑いで、同施設の元職員で同市大和田、無職、女性容疑者(35)を逮捕した。 |
| ・逮捕容疑は2020年7月6日午後0時半ごろ、同施設で、入所療養中の同所、無職、男性YSさん当時(76)の足の血管に、シリンジを使って致死量の空気を注入し、空気塞栓症を発症させ、同1時25分ごろ、搬送先の栃木県内の病院で同症による急性循環気不全で死亡させた疑い。 |
| ・捜査本部などによると、YSさんの足の血管に付けた点滴用チューブに、施設にあったシリンジを接続して空気を注入したとみられる。 |
| ・県警はYSさんを司法解剖したうえで、医療関係の有識者に確認した結果、死因は急性循環不全と特定したとしているとのこと。 |
| ・容疑者は2021年11月21日に牛肉など11点(税込みで5000円相当)を万引した。私服警備員が犯行を確認し、店を出たところで現行犯逮捕され起訴されていた。 |
| ・県警によると、施設では看護師が点滴を行うことになっており、本来なら、容疑者がシリンジを扱うことはない。YSさんとのトラブルなどは、現時点で確認されていないとのこと。 |
| ・捜査関係者によると、シリンジは鍵をかけて管理されていたものの、職員であれば持ち出せる状態だったとのこと。警察は、容疑者がシリンジをどこで入手したのかなどについて慎重に捜査しているとのこと。 |
| ・警察は、犯行に使われた注射器について、容疑者が看護師としての知識を悪用し、外部から持ち込んだ可能性もあるとみて捜査しているとのこと。 |
| ・捜査本部によると、YSさんの件で同僚の証言は容疑者を逮捕する根拠の一つとなっていたとのこと。 |
| ・同施設が事件当時、YSさんの死亡について自治体に必要な報告をしていなかったとのこと。 県などによると、介護老人保健施設で通所、入所者が死亡するような重大な事案があった際は、事故報告を市町村や家族に伝えることを県条例で定めている。同施設からは2008年の開所以降、重大な事案は現在まで報告されていないとのこと。 |
| ・捜査関係者によると、県警はコンピューター断層撮影法(CT)で遺体の体内を撮影。CT画像の分析で気泡を見つけた。医療の専門家らに気泡と死亡の因果関係について意見を求めたところ、気泡は点滴などの時に血中に入る空気の量を大きく上回っていることが判明したとのこと。 このため県警は、過失ではなく故意に致死量の空気が注入されたとの見方を強め、殺人事件として捜査を進めてきたとのこと。 |
| ・容疑者が事件後に新たな働き口を求めて他の施設で面接を受けていたとのこと。 面接を受けた際に施設側に対して「看護の仕事も介護の仕事もできる」などと話していたとのこと。 また、履歴書には事件現場となったかつての勤務先は書かれていなかったとのこと。 |
| ・再逮捕容疑は2020年5月30日午後3時半ごろ、同施設内で、入所していた同市大山、無職、男性SKさん=当時(84)=の腕につながれた点滴チューブにシリンジを使って空気を注入し、空気塞栓(そくせん)症を発症させ、同5時15分ごろ、搬送された県内の病院で、急性循環不全で殺害した疑い。県警は容疑者の認否を明らかにしていないとのこと。 |
| ・SKさんは当時、病死扱いとなり、検視や司法解剖は実施していなかった。搬送先の病院で実施されたコンピューター断層撮影(CT)の記録や、その後の捜査過程で得た医療関係者の意見などを基に、体内に空気を注入された疑いが強まったとのこと。 |
| ・SKさんの体調が急変する前、容疑者がSKさんの部屋に入っていく姿も他の職員に目撃されていた。容疑者は心肺が停止したSKさんの「第一発見者」として周囲に異変を伝えていた。 |
| ・SKさんが死亡した5月30日、容疑者はSKさんの担当ではなく、SKさんが入る4人部屋などがある施設内で一定の領域を担っていた。SKさんは、YSさんとは別の部屋だったとのこと。 |
ASKAの感想と考察
こんな事件ですね。
病院での殺人事件というのはある種の盲点なのかもしれませんね。
死亡しても特に不審な点がなければ、検視が行われないので、事件にならない可能性が高いです。
実際に容疑者が犯行を行ったのか?は公判を待つしか無いのですが・・・一つだけ疑問があります。
容疑者は正看護師の資格を持っていたのに、2006年の卒業後に2020年4月までのざっと14年間で3年間しか看護師として働いていないのはなぜなんだろう?
調べると正看護師の平均年収は364万円で、実際の分布が多い部分はこれよりも2,30万低いようです。
一方の介護士の年収は350万前後のようです。
私の偏見だったのか、看護師の年収はもっと高いと思ってました。
看護師の場合は立場や能力によって平均よりもかなり高くもらう人がいるので、ばらつきが大きいと言うところなんでしょうね。
ただ、数字だけでみると、一般の正看護師と介護士の収入は大きく違わないので、看護師から介護士への職種変更を受け入れたのも、このあたりが理由なのかな?
話を元に戻すと、収入面に差がないので、看護師よりも介護士の方が容疑者にとっては働きやすかったのかな?
それで看護師としての勤務期間が短いと言う事なのかもしれませんね。
ただ、今回の事件が容疑者の犯行であるなら、別の理由もあるかもしれませんが・・・今の段階では判断する材料が無いですね。
あとは動機でしょうか?
大口病院の事件では、精神的につらい遺族対応を回避する為に自分の不在の時に死亡するように計画した物でした。
今回の事件では、特に生命の危機のある入所者でも無いし、手の掛かるような状態でも無い、ましてトラブルも無いと言う事なので、直接容疑者の利益に結びつく理由では無いのかもしれませんね。間接的な利益があったのかもしれませんが、このあたりは公判を待つしか無いですね。
亡くなった方のご冥福をお祈りします。

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